PMOの種類

どの種類のPMOを意図して設置するかでプロジェクトマネージャー（以下PM）との関係性や業務内容が異なります。プロジェクトの規模や内容、PMの経験値やスキルなどによって最適で理想的なPMOの型も変わってくるでしょう。それぞれの特徴を見ていきましょう。

■支援型PMO

支援型PMOは、プロジェクトに必要な事務／庶務的な作業、対外への窓口業務などを通じてPMをサポートします。資料やマニュアルの作成や業務プロセスの改善など、リソースを整理して提供するのが主な役割です。

また、プロジェクトメンバーに対する教育やトレーニングを実施し、プロジェクトの組織能力やスキルの向上も図ります。基本的にはPMの主体性を尊重し、PMからの依頼に随時応じていく形態で、プロジェクトに対する権限はほとんど持ちません。

■管理型PMO

コントロール型とも呼ばれ、上記の支援型PMOよりもプロジェクトに深く介入します。権限の度合いで比較すると、支援型と指揮型の中間レベルです。成長段階のPMの管理や進行をバックアップします。

具体的には、プロジェクトの枠組みや方法論の提示、スケジュール管理、使用ツールの選定や指定などです。プロジェクトの進行を監視し、必要に応じて業務課題を解消・改善に尽力します。また、プロジェクトが法規制や組織で定めるPMプロセスに沿っているかの確認も重要な役割の一つです。

■指揮型PMO

PMOの種類の中では最も権限が強く、上記の管理型PMOよりさらに深く、直接的にプロジェクト管理に関与します。データや情報の分析や、会議での適切なファシリテーションなどでPMの意思決定を助けていく形態です。

特にPMの経験やスキルが浅い場合によく採用され、豊富なPM経験と高度な専門スキルが求められるでしょう。指揮型PMOによってPMが任命されるケースも少なくありません。